「留学でいちばん肝心なのは、その国の言葉が話せて、大学の先生や学生たちと専門的な会話も交わせるようになることだ。そこでは詰め込み式とは正反対の教育が行われている。たとえば教授は学生に学問的な刺激を与えるだけで、学生たちは関連資料や書籍を自分で探して読み、研究を重ねて、セミナーの時間に意見交換をする。あくまで自発的に学びながら専門性を身につけていくんだ。そのせいか、韓国人がマスターコースから始めたケースでは失敗率はさらに高い。マスター論文の最終の口述審査で落ちる場合も少なくない。その場のみんなはしばらく黙っていたが、やがて彼がいつもの微笑を浮かべながら質問した。「でも先生のノウハウなら、聞くこと、話すことはもちろん、論文を書くのにも不自由はしなくなるんでしょうね」