抵当権実行にあたり、抵当物件の所有者が死亡している場合には、債務者死亡の場合と同様、相続人等現在の物件所有者を所有者として表示しなければならない。しかも、この場合には、登記簿上の所有者と、登記嘱託書上の登記義務者と、さらに、差押登記の原因証書である競売開始決定正本上の所有者とが一致していなければ、差押記入の嘱託登記はできない(不動産登記法Q条6号、7号)。したがって、抵当権設定後、所有者が死亡し、相続が開始し、その相続登記が未了で、所有者側の協力が得られない場合には、申立債権者は、競売申立て前に、現在の所有者たる相続人に代位して相続登記をなし(民法423条、不動産登記法46条ノ2)、その相続人を所有者と表示して競売の申立てをしなければならない。
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この場合、東京地方裁判所においては、昭和61年4月から、次のような取扱いをしている。